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不動産仲介会社の選び方 2026年完全ガイド|手数料の上限・媒介契約3種・囲い込み対策まで|自由住宅コラム

作成者: 自由住宅㈱|9/13/26, 1:55 AM

手数料の上限・媒介契約3種・囲い込み対策まで

最終更新日:2026年8月21日/本記事は国土交通省・東日本不動産流通機構(レインズ)が公表する情報をもとに作成しています。

「不動産会社って、どこも同じに見えるんですよね」

川崎市のマンションの売却を検討されていた60代のお客様から、以前そんな言葉をいただいたことがあります。3社から査定を取ったところ、提示された価格は3,980万円、4,280万円、4,650万円。当然のように一番高い会社と契約したくなりますよね。実際、そのお客様も最初はそのつもりでした。

ところが、その4,650万円という数字の根拠を尋ねてみると、明確な説明が返ってこなかったそうです。3か月後、価格は4,200万円に下がり、さらに3か月後には3,900万円まで下げる提案をされた——という話をうかがいました。

不動産の売買は、多くの方にとって人生で一度か二度の出来事です。だからこそ「相場観」が育ちにくく、何を基準に会社を選べばいいのかが見えにくい。この記事では、仲介手数料の法的な上限から、媒介契約3種類の違い、2025年に始まった囲い込み規制まで、東京・一都三県で不動産を売買する方が押さえておきたいポイントを、公的な情報源にもとづいて整理します。

この記事でわかること
  • 仲介手数料の上限は法律で決まっています。売買価格400万円超なら「価格×3%+6万円+消費税」。5,000万円の物件なら171万6,000円が上限で、これを超える請求に応じる必要はありません。
  • 媒介契約は3種類。レインズ登録は専属専任が5日以内、専任が7日以内、一般は任意。報告頻度も週1回・2週に1回・義務なしと大きく異なります。
  • 2025年1月から囲い込みが指示処分の対象に。売主はレインズの売主専用画面で、自分の物件が本当に「公開中」になっているかを自分の目で確認できるようになりました。

1. 不動産仲介会社の役割と、免許がなければできない仕事

不動産仲介会社は、売主と買主、あるいは貸主と借主の間に立って取引をまとめる専門家です。物件を紹介するだけの仕事だと思われがちですが、実際の業務範囲はかなり広く、価格査定、販売活動、内見の手配、重要事項説明、契約書類の作成、決済・引き渡しの立ち会いまでが含まれます。

仲介業務を行うには、宅地建物取引業の免許が必要です。免許のない会社や個人が報酬を得て仲介を行うことは法律で認められていません。また、契約前に行う重要事項説明は、宅地建物取引士の資格を持つ人が、宅地建物取引士証を提示したうえで行わなければなりません。

もうひとつ、仲介会社ならではの強みが「レインズ(REINS)」へのアクセスです。レインズは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する物件情報ネットワークで、会員である宅建業者だけが利用できます。一般のポータルサイトに出ていない物件情報も、ここに登録されています。

2. 仲介手数料は「3%+6万円+消費税」が上限。金額別の早見表

仲介会社選びの前に、費用の仕組みを押さえておきましょう。仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限が定められています。下限の定めはないため、上限より安い設定は各社の自由です。

3%+6万円売買価格400万円超の
手数料上限(別途消費税)
171.6万円5,000万円の物件の
手数料上限(税込)
33万円800万円以下の物件の
特例上限(税込・2024年7月〜)
0円契約不成立時の手数料
(完全成功報酬)
売買価格別の仲介手数料の上限額(税込)
計算式:売買価格×3%+6万円+消費税10%(売買価格400万円超の場合)
1,000万円の物件
 
39.6万円
2,000万円の物件
 
72.6万円
3,000万円の物件
 
105.6万円
5,000万円の物件
 
171.6万円
7,000万円の物件
 
237.6万円
1,000万円台 2,000〜3,000万円台 5,000万円台 7,000万円台(首都圏の高価格帯)

バーの長さは7,000万円の物件(237.6万円)を100%とした比率。消費税率10%で計算。出典:宅地建物取引業法第46条および国土交通省告示にもとづく上限額を自由住宅が計算・作成。

例えば5,000万円の物件を購入する場合、上限は「5,000万円×3%+6万円=156万円」に消費税10%を加えた171万6,000円です。この金額を超える請求を受けたら、支払う義務はありません。

2024年7月改正:800万円以下の物件は最大33万円に
2024年7月1日から、売買価格800万円以下の物件(告示上は「低廉な空家等」と呼びますが、空き家に限らず居住中の家屋や更地も対象です)については、売主・買主それぞれから最大33万円(税込)まで受領できる特例が設けられました。従来は400万円以下の物件について売主からのみ最大18万円(税抜)という特例でしたので、対象範囲が大きく広がっています。
低価格帯の物件でも現地調査や契約手続きの手間は変わらないため、仲介会社が取り扱いを敬遠しないようにする——という趣旨の改正です。この特例を適用する場合、媒介契約の締結前にあらかじめ依頼者へ説明し、合意を得ることが必要とされています。「あとから言われた」ということがないよう、契約前に確認してください。

支払いのタイミング

売買の場合、仲介手数料は2回に分けて支払うのが一般的です。売買契約の締結時に半額、物件の引き渡し(決済)時に残りの半額、という形です。

重要なのは、仲介手数料は完全な成功報酬だという点です。内見に何度も付き合ってもらっても、契約が成立しなければ手数料は発生しません。「これだけ物件を案内したのだから」という理由で費用を請求されることはありません。

3. 信頼できる仲介会社を見極める7つのチェックポイント

1. 宅建業免許の更新回数を確認する

宅建業免許の有効期間は5年です。店舗に掲示が義務づけられている「宅地建物取引業者票」の免許番号を見れば、その会社の営業年数の目安がわかります。

「東京都知事(5)第○○○○号」であれば、かっこ内の5は5期目、つまり更新を4回済ませているという意味です。1期あたり5年ですから、おおむね20年以上の営業実績があることになります。逆に(1)であれば、免許取得から5年未満の会社です。

ひとつ補足を。免許の有効期間が5年になったのは1996年(平成8年)4月からで、それ以前は3年でした。かなり長く営業している会社の場合、単純に「かっこ内の数字×5年」では計算が合わないことがあります。また、「知事免許」か「大臣免許」かは事務所を置く都道府県の数の違いであり、会社の規模や優劣を示すものではありません。1つの都道府県内にのみ事務所がある会社は知事免許、2つ以上の都道府県に事務所がある場合は大臣免許です。

2. 過去の行政処分歴を調べる

国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」では、宅地建物取引業者を含む20分野の事業者について、過去の行政処分歴を会社名から検索できます。宅地建物取引業者の分野では、国土交通大臣・地方整備局長・都道府県知事が行った処分の直近5年分が公開されており、情報はおおむね月1回更新されます。あわせて「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で免許情報そのものを確認することもできます。

過去に処分歴があるからといって現在も問題があるとは限りませんが、業務停止処分などの重い処分が繰り返されている場合は慎重に判断したほうがよいでしょう。

3. 営業担当者の対応と知識を確認する

会社の看板よりも、実際に担当してくれる人が誰かのほうが結果を左右します。判断材料はシンプルで、デメリットを先に話してくれるかどうかです。

「この物件は日当たりが良く、駅からも近くて」と長所ばかりを並べる担当者よりも、「北側の窓は隣地の建物で採光が取りづらいです。ただ、この立地でこの価格は他にありません」と両面を示してくれる担当者のほうが、結果的に信頼できます。質問への回答が具体的か、根拠を示せるか。この2点を意識して会話してみてください。

4. 取扱物件数と地域密着度を見極める

取扱物件数はその会社の活動量を示す指標ですが、数の多さそのものより希望エリアでの実績が重要です。全国で年間1万件を扱う会社より、その沿線で年間50件を扱う会社のほうが、その街の相場観は正確なことがあります。

5. 料金体系の透明性を確認する

仲介手数料以外にも、登記費用、印紙税、住宅ローン事務手数料など、取引には多くの費用がかかります。優良な会社は、これらを最初にまとめて提示します。必ず見積書を取得し、内訳を確認してください。

極端に安い手数料を提示する会社には注意が必要です。手数料を下げれば、その分どこかで回収するか、広告や販売活動を圧縮することになります。「なぜ安くできるのか」を説明できる会社かどうかが分かれ目です。

6. 口コミ評価と実績を調べる

インターネット上の口コミは参考にはなりますが、主観的な意見も多いため、複数の情報源から総合的に判断してください。それよりも確度が高いのは、過去の成約事例や年間取引件数といった具体的な数字です。「このエリアで直近1年、何件成約されましたか」と直接聞いてみるのが早道です。

7. 売却以外の提案もしてくれるか

不動産の立地や状態によっては、そのまま売る以外にも選択肢があります。リフォームしてから売る、解体して更地にして売る、賃貸に出す、しばらく保有する——複数の選択肢を、それぞれの費用と見込み額まで含めて提示してくれる会社は信頼できます。「売りましょう」以外の答えを持っているかどうかは、その会社が誰の利益を優先しているかを映す鏡でもあります。

4. 媒介契約3種類の違いを、レインズ登録期限と報告回数で比較する

売却を依頼するときに結ぶのが「媒介契約」です。3種類あり、拘束の強さと引き換えに、会社側の義務が重くなる設計になっています。

項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
他社への同時依頼 できる できない できない
自己発見取引
(自分で買主を見つける)
できる できる できない
レインズ登録義務 任意 契約日から7日以内 契約日から5日以内
販売状況の報告義務 なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
契約期間 法令上の制限なし
(3か月が一般的)
3か月以内 3か月以内
向いている人 好条件の人気物件で、複数社を競わせたい 手厚い報告を受けつつ、自分でも買主を探したい すべて任せて、確実に報告を受けたい

レインズ登録期限の日数は休業日を除いて数えます。出典:宅地建物取引業法第34条の2、国土交通省「標準媒介契約約款」をもとに自由住宅作成。

媒介契約別・売主が受け取る販売活動報告の回数(3か月契約の場合)
義務として定められた最低回数の目安。一般媒介には報告義務がありません
一般媒介契約
 
0回
専任媒介契約
 
約6回
専属専任媒介契約
 
約12回
報告義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上

3か月(約12週間)の契約期間で、法定の最低頻度どおりに報告を受けた場合の回数。実際にはこれより頻繁に連絡をくれる会社も多くあります。バーの長さは専属専任媒介(12回)を100%とした比率。出典:宅地建物取引業法第34条の2第9項をもとに自由住宅作成。

一般媒介は自由度が高い反面、レインズ登録も報告も義務ではありません。「どの会社も本気で動いてくれない」という状態に陥ることもあります。逆に専属専任媒介は、自分で見つけた知人に売る場合でも仲介会社を通す必要があり、自由度は最も低くなります。

迷ったときの現実的な選び方
首都圏の駅近マンションなど、放っておいても問い合わせが集まる物件は一般媒介でも売れます。一方、郊外の戸建てや築古物件、土地の形が特殊な物件など、売るために工夫が必要な物件は専任媒介を選び、1社に責任を持って動いてもらうほうが結果につながりやすいと感じています。専任・専属専任を選ぶなら、契約前に「どんな販売活動をするか」を書面で確認しておくと安心です。

5. 大手と地域密着型、どちらを選ぶべきか

比較項目 大手仲介会社 地域密着型仲介会社
情報量 全国規模のネットワークで物件数が豊富 エリアは限定的だが、その地域の情報は深い
広告力 テレビCM・大規模Web広告で認知度が高い チラシ・地元媒体・既存顧客のつながりが中心
デジタル対応 オンライン内見予約、IT重説、カード決済などが整備 会社による差が大きい
強み 広い市場に短期間で露出させ、早期売却を狙える 地域の相場観、非公開物件、オーナーとの関係性
向いている場面 需要の広い都心マンション、転勤などで期限がある売却 地元の需要に応える物件、特殊な条件の物件

どちらが優れているという話ではありません。物件の性格によって、有利な土俵が違うだけです。

東京23区の駅徒歩5分のマンションなら、全国から買主を集められる大手の露出力が効きます。一方、多摩地区の旗竿地の戸建てや、埼玉・千葉の郊外の土地のように「その地域を知っている人にしか価値が伝わらない物件」であれば、地域密着型の会社が持つ顧客リストのほうが早く決まることがあります。

自由住宅グループは、首都圏に特化した地域密着型のサービスと、土地探しから住宅建築、売却相談までをワンストップでつなぐ体制を組み合わせています。「売った先にどこに住むか」まで含めて相談できることが、私たちの強みです。

6. よくあるトラブルと、2025年に強化された囲い込み規制

おとり広告

すでに契約済みの物件や、実在しない好条件の物件を掲載して問い合わせを集める行為です。景品表示法や不動産の表示に関する公正競争規約で禁止されていますが、なくなってはいません。

見分け方は明快です。相場と比べて極端に安い、条件が良すぎる物件は疑ってください。問い合わせた際に「たった今、申し込みが入りまして」と言われ、すぐ別の物件を強く勧められる場合は、おとり広告の可能性があります。気になる物件を見つけたら早めに内見を予約し、広告と現状が一致しているかを自分の目で確認しましょう。

根拠のない高額査定

冒頭でご紹介した川崎市のお客様のケースがまさにこれです。媒介契約を取るために相場より高い査定額を提示し、契約後に「反響がないので」と値下げを迫るという流れです。

防ぐ方法は2つ。必ず複数社から査定を取ること、そして査定額の根拠を具体的に説明してもらうことです。近隣の成約事例が何件あり、どの事例と比較してその価格になったのか。説明できない査定額は、単なる希望的観測です。

2025年1月から「囲い込み」が指示処分の対象になりました
囲い込みとは、売却を依頼された物件を他社に紹介せず、自社で買主を見つけて売主・買主の双方から手数料を得ようとする行為です。他社経由の購入希望者を「もう申し込みが入っています」と断ってしまうため、売主にとっては買主候補が減り、売却価格が下がる原因になります。
2024年6月に公布された宅地建物取引業法施行規則の改正が2025年1月1日に施行され、宅建業者にはレインズへの「取引状況」の登録が義務づけられました。あわせて「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」も改正され、囲い込みが確認された業者は宅建業法第65条にもとづく指示処分の対象となることが明確化されています。
売主が自分で確認できるようになりました
レインズに物件を登録すると、宅建業者から売主に「登録証明書」が交付されます。この登録証明書に記載された二次元コードから「売主専用画面」にアクセスすると、自分の物件の取引状況が「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」のどれになっているかを、自分の目で確認できます。
売り出したのに問い合わせが極端に少ないと感じたら、まずここを見てください。申し込みを受けた覚えがないのに「公開中」以外になっていれば、担当者に説明を求める根拠になります。売主にとって、これほど実効性のある確認手段はありません。

契約後の費用トラブル

法定上限を超える手数料の請求や、事前に説明のなかった費用の後出しといったケースです。契約時に必ず見積書を取得し、各費用の内訳を確認してください。不明点はその場で質問し、口頭ではなく書面で残しておくことが最大の予防策になります。

7. 不動産売却の流れ6ステップと、首都圏ならではの注意点

ステップ 内容 この段階で押さえること
1. 査定 複数の仲介会社に査定を依頼し、売却見込み価格を把握する 3社程度から取り、査定額の「根拠」を必ず聞く。一括査定サイトを使うと効率的
2. 媒介契約 依頼先を決め、一般・専任・専属専任のいずれかを選ぶ 建物の状態、周辺環境、故障している設備などを正直に伝える。隠すと後の契約不適合責任につながる
3. 販売活動・内覧 レインズ登録、Web広告、チラシなどで買主を探す 内覧前の清掃と整理を徹底する。水回りの印象が価格に直結する
4. 売買契約 買主が決まり、条件を詰めて契約を締結する 身分証明書、登記済権利証(登記識別情報)、印鑑証明書(3か月以内発行)、収入印紙などを準備
5. 決済・引き渡し 残代金の受領と同時に物件を引き渡す 住宅ローンの残債があれば、このタイミングで金融機関へ一括返済し抵当権を抹消する
6. 確定申告 売却した翌年の2月16日〜3月15日に申告する 利益が出たら申告が必要。損失が出た場合も、特例を使えば税負担を軽減できることがある

首都圏で仲介会社を選ぶときの注意点

首都圏の不動産市場は、エリアによって価格帯も相場の動きもまったく違います。東京23区と多摩地区、埼玉・千葉・神奈川の郊外では、物件の特性も購入者層も異なります。同じ「東京都内」でも、都心6区と城東エリアでは値動きの傾向が別物です。

ですから、会社の規模や知名度よりも「希望エリアでの成約実績があるか」を優先してください。「このマンションと同じ規模・築年数の物件を、最近このエリアで扱いましたか」という質問に、具体的な事例で答えられるかどうか。ここで差が出ます。

自由住宅NAVIでは、一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)に特化した不動産売買サービスを展開しています。会員限定の未公開物件情報への優先アクセスや、物件選びから契約完了までの専門スタッフによるフルサポートをご利用いただけます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 不動産の仲介手数料の上限はいくらですか?
売買価格が400万円を超える場合、宅地建物取引業法にもとづく上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」です。5,000万円の物件なら156万円に消費税10%を加えた171万6,000円が上限になります。なお2024年7月1日の告示改正により、売買価格800万円以下の「低廉な空家等」については、売主・買主それぞれから最大33万円(税込)まで受領できる特例が設けられています。
Q2. 仲介手数料は値引き交渉できますか?
法律で定められているのは上限額のみで下限の定めはないため、交渉自体は可能です。ただし対応は会社によって異なります。売主と買主の両方を同じ会社が仲介する「両手仲介」の場合は相談しやすい傾向があります。一方、極端に安い手数料は広告や販売活動の縮小につながることがあるため、金額だけでなく「その手数料でどこまでやってもらえるのか」を確認してください。
Q3. 媒介契約は一般・専任・専属専任のどれを選ぶべきですか?
急がず複数社に競わせたい場合は一般媒介、手厚いサポートを受けつつ自分でも買主を探したい場合は専任媒介、すべて任せたい場合は専属専任媒介が向いています。レインズへの登録は専任が契約日から7日以内、専属専任が5日以内で義務づけられ、販売活動の報告は専任が2週間に1回以上、専属専任が1週間に1回以上です。一般媒介にはどちらの義務もありません。契約期間はいずれも3か月以内です。
Q4. 不動産の「囲い込み」とは何ですか?対策はありますか?
囲い込みとは、売却を依頼された物件を他社に紹介せず、自社で買主を見つけて売主・買主の双方から手数料を得ようとする行為で、売却価格が下がる原因になります。2025年1月1日施行の宅地建物取引業法施行規則の改正により、宅建業者にはレインズへの取引状況の登録が義務づけられ、囲い込みが確認された業者は宅建業法第65条にもとづく指示処分の対象となりました。売主はレインズの登録証明書に記載された二次元コードから売主専用画面にアクセスし、自分の物件が「公開中」になっているかを直接確認できます。
Q5. 仲介会社の信頼性はどうやって調べればよいですか?
店舗に掲示された宅地建物取引業者票の免許番号を確認します。「東京都知事(5)第○○○○号」のかっこ内の数字は免許の更新回数を示し、免許の有効期間は5年なので(5)ならおおむね20年以上の営業実績があることになります。あわせて、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」や「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で過去の行政処分歴を調べることができます。
Q6. 仲介会社を途中で変更することはできますか?
一般媒介契約の場合は、他社にいつでも依頼を追加できます。専任媒介・専属専任媒介の場合は契約期間(3か月以内)が満了すれば変更可能です。契約期間中でも、正当な理由があれば解除できる場合がありますが、それまでに要した費用の償還を求められることがあります。まずは契約書の解除条項を確認してください。
Q7. 仲介なしで個人間売買することは可能ですか?
個人間での不動産取引は法律上可能です。ただし、相手探しから重要事項の調査、契約書作成、決済手続き、引き渡し後のトラブル対応まですべて自分で行う必要があります。住宅ローンを利用する買主の場合、金融機関が宅建業者作成の重要事項説明書を求めるのが一般的で、そもそも融資が受けられないケースもあります。高額な取引ほど、仲介会社への依頼をおすすめします。

まとめ|「なぜその金額なのか」を説明できる会社を選ぶ

この記事のポイント
  • 仲介手数料の上限は売買価格400万円超で「価格×3%+6万円+消費税」。5,000万円の物件で171万6,000円。800万円以下は最大33万円(税込)の特例があります。
  • 媒介契約は3種類。レインズ登録は専属専任5日以内・専任7日以内、報告は週1回以上・2週に1回以上と義務の重さが違います。
  • 免許番号のかっこ内の数字(1期=5年)と、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで、会社の実績と処分歴を客観的に確認できます。
  • 2025年1月からレインズへの取引状況の登録が義務化され、囲い込みは指示処分の対象に。売主専用画面で自分の物件の公開状況を確認しましょう。
  • 高額査定に飛びつかず、査定額の根拠を説明できる会社を選ぶことが、結果的に手取りを最大化します。

冒頭の川崎市のお客様は、結局のところ、最も高い査定を出した会社ではなく、2番目の金額を提示した会社を選ばれました。決め手は「4,280万円の内訳を、近隣の成約事例5件と比べながら30分かけて説明してくれたから」だそうです。物件は3か月弱で4,180万円で成約しました。

不動産会社選びに、絶対の正解はありません。ただ、判断の軸はあります。数字を出すときに、その数字の理由をセットで説明できるかどうか。査定額でも、手数料でも、販売戦略でも同じです。理由を語れる相手なら、途中で状況が変わっても納得のいく相談ができます。

売却も購入も、決めるのはご自身です。私たちの仕事は、その判断に必要な材料をすべてテーブルに並べること。まずは気になっていることを、ひとつ聞いてみるところから始めてみてください。

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参考・出典

※本記事は2026年8月21日時点で公表されている情報にもとづいています。制度の内容や適用条件は変更される場合があります。個別の取引判断や税務のご相談は、専門家または管轄の窓口にご確認ください。
※仲介手数料の金額はいずれも法定の上限額であり、実際の請求額は各社の設定によります。