首都圏でワンストップ相談できる住宅会社7選
土地も、売却も、家づくりも。相談の窓口は、一つでいい。
土地はポータルサイトで探し、今の家の売却は一括査定で、建物は住宅展示場で——。気づけば週末のたびに別々の会社と打ち合わせを重ね、土地の担当者は建物の予算を知らず、建物の担当者は売却の進み具合を知らない。首都圏で家づくりを考え始めた人から、そんな「窓口ばらばら疲れ」の声をよく聞く。不動産売買と注文住宅建設は本来ひとつながりのプロジェクトであり、窓口が分かれるほど、予算の全体像は見えにくくなる。本記事では、土地探し・不動産売買から注文住宅の相談まで一つの窓口で完結できる首都圏の住宅会社7社を、選び方の比較軸とあわせて紹介する。
- 注文住宅の購入資金は全国平均6,188万円(国土交通省・令和6年度住宅市場動向調査)。土地と建物の予算配分を一体で考えることが、首都圏の家づくりでは特に重要になる。
- 注文住宅を建てた人が住宅を選んだ理由の第1位は「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」(55.3%)。立地や価格より「誰に任せるか」が決め手になっている。
- ワンストップ相談先は、不動産部門と建築部門の距離、対応エリアの深さ、資金計画の支援力、担当者の質、売却まで含めた出口対応の5つの軸で比較する。
- 地域密着型と全国展開の大手では強みが異なる。知名度ではなく、自分の状況との相性で選びたい。
目次
- I.なぜ「窓口は一つ」が合理的なのか——データで見る家づくりの今
- II.後悔しないための5つの比較軸
- III.首都圏でワンストップ相談できる住宅会社7選
- IV.タイプ別・使い分けの早見表
- V.相談前に準備しておきたい3つのこと
- VI.まとめ
- VII.よくある質問
CHAPITRE I
なぜ「窓口は一つ」が合理的なのか——データで見る家づくりの今
まず、いま家を建てるとどれほどの資金が必要になるのか、公的統計で確かめておきたい。国土交通省の「令和6年度住宅市場動向調査」によれば、住宅購入資金の平均値は注文住宅が6,188万円(全国・土地代含む)で最も高く、中央値でも5,030万円にのぼる。
住宅の種類別 購入資金の平均値(万円)
出典:国土交通省「令和6年度住宅市場動向調査(調査結果の概要)」を基に独自作成。注文住宅は全国、その他は三大都市圏の数値。
地価の動きも見逃せない。国土交通省が2026年3月に公表した令和8年地価公示では、全国の地価は全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇し、東京圏では全用途平均・住宅地・商業地のいずれも上昇幅が拡大した。首都圏の家づくりは、土地をいかに賢く押さえるか、今の住まいをいかに適正価格で売却するかが、建物のプラン以上に総予算を左右する局面に入っている。
そしてもう一つ、注目したいデータがある。同じ住宅市場動向調査で、注文住宅を建てた世帯に住宅の選択理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」で55.3%。立地でも価格でもなく、「誰に任せるか」が決め手になっている——これが家づくり経験者の実感だ。
家づくりは登山に似ている。土地探しという登山口選びから、資金計画という装備の準備、注文住宅建設という登頂まで。途中でガイドが交代する登山と、最初から最後まで同じガイドが伴走する登山、どちらが安心かは言うまでもない。だからこそ、不動産売買と注文住宅の両方に精通した一つの窓口への相談が、いま合理的な選択肢として注目されている。
CHAPITRE II
後悔しないための5つの比較軸
「ワンストップ対応」と一口に言っても、その中身は会社によって大きく異なる。相談先を比較するときは、次の5つの軸で見ていくとよい。
土地そのものの選び方は「注文住宅用の土地探しの方法や注意点、土地の選び方をチェック」で詳しく解説している。
CHAPITRE III
首都圏でワンストップ相談できる住宅会社7選
ここからは、5つの軸を踏まえて、首都圏で不動産と注文住宅の相談をまとめてできる7社を紹介する。いずれも各社公式サイトの掲載情報を基に、強みの方向性を整理した。
自由住宅グループ|住まいの入口から出口まで、一つのブランドで
自由住宅グループは、ブランド「自由住宅」のもとで注文住宅、分譲住宅、リフォーム、不動産売却までを一つの窓口で手がけている。物件検索から売却・土地活用の相談まで同じサイトで完結し、ショールームでは実際の建物に使う仕様を見て、触れて確かめられる。販売する物件すべてにVRを導入し、建てたあとの住まいを事前に体感できるのも特徴だ。
地域に根ざした体制だからこそ、土地探しの段階から完成後まで、顔の見える担当者が伴走する。「まだ何も決まっていない」段階の相談から歓迎している。
詳しくは「自由住宅の注文住宅」「不動産売却・土地活用」を参照してほしい。
積水ハウス|「土地さがしのコンシェルジュ」を掲げる業界大手
土地探しの段階から家づくりのプロがチームで関わる体制を掲げ、交通アクセスや災害リスク、地盤などの独自基準で土地を厳選して仕入れている。グループの積水ハウス不動産は「積水ハウスの家が建てられる土地」の特集を展開しており、土地の売買仲介と注文住宅建設をグループ内で連携できる。統一感ある街並みを重視した分譲地「コモンステージ」も選択肢になる。大手の安心感と厳選された土地情報を重視する人に向く。
大和ハウス工業|「Livness」で売却・住み替えまで一気通貫
住宅ストック事業ブランド「Livness(リブネス)」を展開し、中古住宅の購入、不動産売却、購入と同時のリノベーション、賃貸・空き家の管理までグループのネットワークで対応する。「今の家を売って建て替えたい」「実家の土地をどうするか悩んでいる」といった、不動産売買の出口戦略まで含めて相談したい人に適した体制だ。
住友林業|グループの不動産会社「すみなび」と連携
木造注文住宅で知られる住友林業は、グループに不動産仲介の住友林業ホームサービスを持ち、不動産情報サイト「すみなび」で土地・一戸建て・マンションの購入情報や売却査定を提供している。売買仲介に加えて、戸建・アパート建築、賃貸管理、リフォームまでグループとして幅広く対応する。木の家にこだわりつつ、土地探しから任せたい人の有力候補になる。
ミサワホーム|24時間受付の相談窓口と不動産子会社
注文住宅の相談、土地・建売購入の相談、不動産全般の相談、敷地調査の依頼までを受け付ける相談窓口を設けており、フリーダイヤルは24時間365日受付。グループのミサワホーム不動産が賃貸管理・中古住宅・土地・不動産売買仲介を担い、住宅メーカーの知見とネットワークを活かした住宅購入サポートを提供している。敷地調査や不動産全般の相談をまとめて頼みたい人に向く。
オープンハウスグループ|土地仕入れから施工まで首都圏特化の一貫体制
東京23区をはじめとする都心部の土地仕入れに強みを持ち、グループ内で土地の仕入れ・企画開発から設計・施工・販売までを一貫して手がける。狭小地を活かした都心の家づくりに実績があり、土地探しからサポートする注文住宅も展開している。「都心に近いエリアで、価格を抑えながら戸建てを持ちたい」という人と相性がよい。
狭小地での住まいづくりの工夫は「狭小地で快適に暮らすための秘訣」も参考になる。
三井ホーム|三井不動産グループの総合力と「ランドパートナー」
土地探しの無料相談を受け付ける「土地探し相談デスク」を設け、地域に精通した優良不動産会社のネットワーク「ランドパートナー」を通じて、依頼から契約・入居までトータルにサポートする。三井不動産グループの総合力を背景に、土地と建物のトータルコンサルティングを受けたい人に向いている。

CHAPITRE IV
タイプ別・使い分けの早見表
7社の強みを、どんな人に向くかという視点で整理した。大切なのは知名度ではなく、自分の状況との相性だ。
なお、国土交通省の調査では、注文住宅取得世帯が施工者を探した方法は「住宅展示場」(50.8%)と「インターネット」(46.6%)が二本柱で、「知人等の紹介」(25.1%)が続く。展示場とネットの情報だけで決めず、実際に窓口で相談して担当者との相性を確かめることをすすめたい。
CHAPITRE V
相談前に準備しておきたい3つのこと
せっかくワンストップの窓口に相談するなら、初回から中身の濃い打ち合わせにしたい。次の3つを準備しておくと、話は驚くほど速く進む。
「総予算」のイメージを家族で共有しておく
土地・建物・諸費用を合わせた上限額を先に決めておくと、担当者は現実的な土地とプランの組み合わせを提案しやすくなる。前述のとおり注文住宅の購入資金は全国平均で6,188万円。同じ調査では、住宅選択にあたり妥協したものの第1位も「価格・家賃(予定より高くなった)」(69.3%)だった。予算の軸を最初に固めることが、後悔を防ぐ最大のこつになる。
エリアの優先順位を「3つまで」に絞る
通勤時間、学区、実家との距離——すべてを満たす土地はまず出てこない。「絶対に譲れない条件」を3つまでに絞ってメモしておくと、担当者からの物件提案の精度が一気に上がる。
今の住まいの状況を整理しておく
持ち家なら売却するのか貸すのか、賃貸なら更新時期はいつか。住み替えの期限が分かると、土地探しと建築のスケジュールを逆算した提案が受けられる。売却が絡む場合は、不動産売買に強い窓口を選ぶ利点がより大きくなる。
売却を含む住み替えの考え方は「自由住宅の不動産売却・土地活用」のページも参考にしてほしい。
CHAPITRE VI
まとめ
土地探し、不動産売買、注文住宅建設、住宅ローン——家づくりの悩みは互いに絡み合っている。だからこそ、ばらばらに相談するのではなく、まず一つの窓口に「全部」を話してみることが近道になる。全体像を一緒に整理してくれる相手が見つかれば、家づくりは一気に前へ進む。今回紹介した5つの比較軸と7社の特徴を手がかりに、まずは気になる一社の窓口を訪ねることから始めてほしい。迷っている時間も、地価が動く首都圏では立派なコストなのだから。
CHAPITRE VII
よくある質問
Q.土地探しと注文住宅の相談は、どちらを先に始めるべきですか?
同時に始めるのがおすすめです。土地と建物は同じ総予算を分け合う関係にあるため、先に土地だけを決めてしまうと、建物にかけられる費用が足りなくなることがあります。不動産売買と注文住宅の両方に対応する窓口なら、総予算から逆算した土地と建物の配分を最初から一緒に考えられます。
Q.注文住宅にかかる費用の平均はいくらですか?
国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査によると、注文住宅の購入資金(土地代含む)は全国平均で6,188万円、中央値で5,030万円です。土地価格の高い首都圏では、これを上回るケースも少なくありません。資金計画は早い段階で専門家に相談することをおすすめします。
Q.土地と建物を別々の会社に頼むデメリットはありますか?
主なデメリットは3つあります。第一に、土地と建物の予算配分を横断して見てくれる担当者が不在になりやすいこと。第二に、土地の引き渡しと建物の着工のスケジュール調整を自分で行う必要があること。第三に、つなぎ融資や土地先行融資など資金調達の段取りが複雑になりやすいことです。
Q.今の家の売却と新しい家づくりを同時に進められますか?
不動産売却と建築の両方に対応する会社であれば可能です。売却の見込み額と時期を踏まえて新居の資金計画とスケジュールを組めるため、住み替えの空白期間や資金のずれを小さくできます。売却が絡む住み替えこそ、ワンストップ相談のメリットが大きいケースです。
Q.ワンストップ相談を利用するのに費用はかかりますか?
本記事で紹介した各社は、家づくりや不動産に関する相談窓口を設けており、初期の相談は無料で受け付けている場合が一般的です。ただし、その後の敷地調査や設計などの段階で費用が発生する場合があるため、どこから有料になるかを初回相談で確認しておくと安心です。
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国土交通省「令和6年度住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001900667.pdf
国土交通省「令和8年地価公示」報道発表資料(2026年3月17日) https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo04_hh_000001_00074.html
積水ハウス「土地さがしのコンシェルジュ」 https://www.sekisuihouse.co.jp/bunjou/searchland/ / 積水ハウス不動産「積水ハウスの家が建てられる土地特集」 https://sumusite.sekisuihouse.co.jp/special/sekisuiland/
大和ハウスグループ「Livnessとは」 https://www.daiwahouse.co.jp/stock/about/index.html
住友林業ホームサービス https://www.sumirin-hs.co.jp/ / すみなび https://www.suminavi.com/
ミサワホーム「住まいのご相談」 https://www.misawa.co.jp/soudan/ / ミサワホーム不動産 https://realestate.misawa.co.jp/
オープンハウス https://oh.openhouse-group.com/ / オープンハウス・ディベロップメント「家づくりの流れ」 https://kdt.ohd.openhouse-group.com/custom/flow/
三井ホーム「土地探しのポイント」 https://www.mitsuihome.co.jp/home/tochi_search/ / 「ランドパートナー」 https://www.mitsuihome.co.jp/bunjyo/consulting/land.html
本記事に掲載した各社のサービス内容は、2026年7月時点の各社公式サイトの掲載情報を基にしています。最新のサービス内容・提供条件は各社公式サイトで必ずご確認ください。統計数値は国土交通省の公表資料に基づきます。(公開日:2026年7月11日)