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【2026年8月最新】住宅ローンはいくら借りていくら払ってる?年収別・年齢別の借入可能額と返済額シミュレーション

作成者: Admin|4/28/22, 3:00 PM

【2026年8月最新】住宅ローンはいくら借りていくら払ってる?
年収別・年齢別の借入可能額と返済額シミュレーション

情報更新日:2026年8月20日(旧版で前提としていた「固定金利1.5%」を2026年8月時点の実勢金利〈フラット35 年3.290%/変動金利メガバンク平均 年1.082%〉に全面差し替え/借入可能額を実行金利ではなく金融機関が実際に用いる「審査金利」で再計算/「完済時年齢の上限は75歳未満」という記述を、フラット35の要件〈申込時70歳未満・完済時80歳未満〉および民間金融機関の実態〈80歳未満が一般的〉に修正/返済負担率の基準を「年収400万円以下なら30%」から正しい区切り〈400万円未満30%以下・400万円以上35%以下〉に修正/2025年度フラット35利用者調査〈2026年7月24日公表〉の最新値と首都圏データを追加/令和8年度税制改正による住宅ローン減税の5年延長・借入限度額・床面積40㎡への緩和を追記/出典のない年代別平均年収の記述を、公的統計にもとづく内容へ差し替え/個別金融機関の商品推奨は金利変動が大きいため「選び方の基準」に再構成)
この記事でわかること
  • 借入可能額は「今の金利」ではなく「審査金利」で決まります。金融機関は実行金利ではなく年3〜4%程度の審査金利で返済額を計算するため、年収500万円なら上限は約3,800万円が目安です
    (審査金利3.0%・返済負担率35%・35年で試算。審査金利が高い金融機関ではさらに下がります)
  • 2026年8月の金利は、変動と固定で過去最大の開きがあります。フラット35は年3.290%(2018年以降の最高水準)、変動金利はメガバンク平均年1.082%。
    その差は年2.21%で、借入3,500万円・35年なら毎月約4.0万円・総額約1,692万円の違いになります
  • 「若いほど多く借りられる」は半分正解です。年齢が直接効くのは年収ではなく返済期間。完済時80歳未満が一般的なため、44歳までは35年ローンが組めますが、50歳では最長29年に縮み、同じ年収でも借入上限が約400万円下がります
  • 実際の借入額と返済額は、2025年度フラット35利用者調査で全国平均が融資金3,357万円・毎月返済額123,800円・総返済負担率22.8%。首都圏はさらに高く、融資金3,629万円・毎月134,900円です
  • 住宅ローン減税は令和8年度税制改正で2030年12月31日入居分まで5年延長されました。床面積要件も40㎡以上に緩和され、東京23区の小規模住宅も対象に入りやすくなっています

1. 結論:2026年に住宅ローンを考えるなら押さえる3つのこと

マイホーム購入で多くの方が利用するのが住宅ローンです。ただし2026年の住宅ローンは、2022年以前とは前提条件がまったく違います。日本銀行の政策金利は2026年6月に1.00%へ引き上げられ、1995年以来およそ31年ぶりの水準になりました。長期金利の上昇を受けて、固定金利は歴史的な高さに達しています。

「いくら借りられるか」「毎月いくら払うか」を考える前に、まず次の3点を押さえてください。

2026年に住宅ローンを検討するなら
  1. 借入可能額の計算に「今の低い金利」を使ってはいけません。金融機関は審査のとき、実際に適用される金利ではなく年3〜4%程度の「審査金利」で返済額を計算します(具体的な水準は各行とも非公表)。ネット上の「年収の◯倍」「金利1%で計算」といった目安は、審査の実態とずれています
  2. 変動金利と固定金利の差が、集計開始以来で最大に開いています。2026年8月時点でフラット35は年3.290%、変動金利(メガバンク平均)は年1.082%。差は年2.21%です。どちらを選ぶかで、総返済額が1,500万円以上変わります
  3. 「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物です。審査上の上限は返済負担率35%まで認められますが、実際にフラット35を利用した人の平均総返済負担率は22.8%。上限まで借りている人は多数派ではありません
年3.290%
フラット35の金利(2026年8月・借入期間21〜35年/融資比率9割以下/団信付き)
年1.082%
変動金利(2026年8月・メガバンク3行平均)
1.00%
日銀の政策金利(2026年6月に0.75%から引き上げ)

出典:住宅金融支援機構【フラット35】、モゲチェック住宅ローン金利インデックス(2026年8月)、日本銀行。金利は金融機関・商品・審査結果により異なります。

2. 住宅ローンとは?2026年に変わった前提

住宅ローンとは、住宅を購入するときに利用できるローンのことです。住宅などの不動産は数千万円もの高額になり、すべて現金で用意できる人はごく一部に限られます。そこで金融機関からお金を借りて、マイホームを購入することになります。

住宅ローンを利用するメリット

◆節税できる

住宅ローンを利用すると、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部は翌年の住民税)から最大13年間控除する「住宅ローン減税」が適用となる可能性があります。令和8年度税制改正により、この制度は2030年12月31日入居分まで5年間延長されました。詳しくは第9章で解説します。

◆手元に資金を残せる

住宅ローンを利用すれば、まとまった資金を手元に残しておけます。マイホームの購入には引越し費用や家具・家電の購入費用など、本体価格以外にもさまざまな経費がかかります。物価上昇が続く2026年は、こうした付帯費用も上昇傾向にあるため、手元資金の確保はより重要になっています。

◆団体信用生命保険が付く

住宅ローンには団体信用生命保険(団信)が付きます。契約者が死亡または高度障害となった場合、残りのローンが保険で完済される仕組みです。近年はがん保障・3大疾病保障などを上乗せできる商品も増えており、実質的に生命保険の役割を兼ねる点が住宅ローン特有のメリットです。

2026年に変わったこと:金利環境の転換

旧版の記事では「固定金利1.5%」を前提に試算していましたが、2026年8月時点で年1.5%の全期間固定金利はもはや存在しません。金利環境は次のように変わりました。

図1:2026年8月の住宅ローン金利水準
単位:年% バーの長さは最大値4.400%を100%とした相対値
変動金利
(メガバンク平均)
 
1.082%
変動金利
(ネット銀行平均)
 
1.211%
変動金利
(地方銀行平均)
 
1.227%
フラット35
(全期間固定)
 
3.290%
10年固定
(メガバンク平均)
 
3.780%
変動金利 全期間固定 期間固定
【注記】フラット35は買取型/融資比率9割以下/団信加入/借入期間21〜35年の場合。変動金利は各行の適用金利の単純平均です。フラット35の年3.290%は、集計を開始した2018年1月以降で最も高い水準です。
【出典】モゲチェック住宅ローン金利インデックス(2026年8月3日更新)、住宅金融支援機構【フラット35】

3. 年収別・住宅ローンはいくらまで借りられる?

借入可能額は「審査金利」で決まる

ここが旧版でもっとも修正が必要だった部分です。金融機関が借入可能額を計算するとき、実際に適用される金利(実行金利)は使いません。将来の金利上昇に耐えられるかを確認するため、「審査金利」でストレスをかけて返済額を計算します。審査金利の具体的な水準は各金融機関とも非公表ですが、実務上は年3〜4%程度が使われるとされています。本記事では下限にあたる年3.0%で試算しているため、審査金利が高い金融機関では、以下の目安よりさらに低い金額になります。

また、収入に対する年間返済額の割合である「返済負担率(返済比率)」の基準も、正確には次のとおりです。

返済負担率の正しい基準(フラット35の公表値)
  • 年収400万円未満:30%以下
  • 年収400万円以上:35%以下

旧版では「年収400万円以下なら30%、以上なら35%」と記載していましたが、正しくは400万円ちょうどの方は35%の区分に入ります。なお、この返済負担率には住宅ローンだけでなく、自動車ローン・カードローン・奨学金・クレジットカードのリボ払いなど、すべての借入の年間返済額が含まれます。

年収別・借入可能額の目安(2026年版)

表1:年収別 借入可能額の目安(審査金利3.0%・35年・元利均等・ボーナス返済なし)
年収 返済負担率
(審査上限)
審査上の
毎月返済額
借入可能額の
上限目安
無理のない借入額の目安
(返済負担率20%)
300万円 30% 75,000円 約1,950万円 約1,300万円
400万円 35% 116,667円 約3,030万円 約1,730万円
500万円 35% 145,833円 約3,790万円 約2,170万円
600万円 35% 175,000円 約4,550万円 約2,600万円
700万円 35% 204,167円 約5,310万円 約3,030万円
800万円 35% 233,333円 約6,060万円 約3,470万円

※自由住宅NAVI編集部が、フラット35の公表する返済負担率基準と、金融機関が一般に用いる審査金利水準(年3〜4%程度)の下限にあたる年3.0%をもとに、元利均等返済で試算した目安です。審査金利・返済負担率の具体的基準は金融機関ごとに異なり、多くは非公表です。他の借入がある場合、借入可能額はさらに下がります。実際の金額は必ず金融機関の事前審査でご確認ください。

旧版の試算(金利1.5%)との差はどれくらいか

旧版では固定金利1.5%で計算していました。同じ返済負担率30%で、金利前提だけを1.5%から3.0%に変えると、借入可能額は次のように変わります。

図2:金利前提の違いによる借入可能額の差(返済負担率30%・35年で統一)
単位:万円 バーの高さは最大値5,716万円を200pxとした相対値
2,450
 
1,949
 
4,083
 
3,248
 
5,716
 
4,547
 
年収300万
金利1.5%
年収300万
審査3.0%
年収500万
金利1.5%
年収500万
審査3.0%
年収700万
金利1.5%
年収700万
審査3.0%
旧版の前提(金利1.5%) 2026年の審査実態(審査金利3.0%)
【注記】返済負担率30%・35年・元利均等返済で条件をそろえ、金利前提だけを変えた比較です。金利前提を1.5%から3.0%に変えるだけで、借入可能額は約20%下がります。ネット上の借入可能額シミュレーションが低金利を前提にしている場合、実際の審査結果と大きくずれる可能性があります。
【出典】自由住宅NAVI編集部試算

4. 年齢別・住宅ローンはいくらまで借りられる?

「若いほうが多く借りられる」の本当の理由

旧版では「20代の平均年収は350万円前後」「30代前半は400万円前後」といった数値を年齢別の根拠にしていましたが、これらの出典が示されておらず、また年齢と借入可能額の関係を正確に説明できていませんでした。ここでは仕組みから整理します。

年齢が借入可能額に効くルートは、実は年収ではなく「組める返済期間」です。住宅ローンには完済時年齢の上限があり、フラット35は「申込時70歳未満・完済時80歳未満」と公表されています。民間金融機関も完済時80歳未満とするのが一般的で、一部に85歳未満とする商品もあります。

旧版の記述を訂正しました

旧版には「多くの金融機関が、借入時の年齢は20歳以上、完済時の年齢の上限を75歳未満に設定しています」と記載していましたが、正しくは完済時「80歳未満」が一般的です。フラット35は住宅金融支援機構が申込時70歳未満・完済時80歳未満と公表しています。この違いにより、組める期間が最大5年変わります。

同じ年収でも、年齢で借入上限はこう変わる

表2:年収500万円の人が借入時年齢だけを変えた場合の借入可能額
借入時年齢 組める最長期間
(完済時80歳未満)
借入可能額の上限目安
(返済負担率35%)
無理のない目安
(返済負担率20%)
25歳 35年 約3,790万円 約2,170万円
30歳 35年 約3,790万円 約2,170万円
35歳 35年 約3,790万円 約2,170万円
40歳 35年 約3,790万円 約2,170万円
45歳 34年 約3,730万円 約2,130万円
50歳 29年 約3,390万円 約1,940万円
55歳 24年 約2,990万円 約1,710万円
60歳 19年 約2,530万円 約1,450万円

※審査金利3.0%・元利均等返済・年収500万円で固定し、借入時年齢だけを変えた試算です(自由住宅NAVI編集部)。44歳までは35年ローンが組めるため借入上限は変わりませんが、45歳を過ぎると期間が縮み、上限も下がっていきます。実際には年収も年齢とともに変動するため、この表は「年齢そのものが与える影響」を切り出したものです。

つまり「若いほど多く借りられる」は半分正解

20代から40代前半までは、年齢による借入上限の差はほとんどありません。この期間はむしろ年収の差がそのまま借入額の差になります。年齢の効果が出るのは45歳以降です。

一方で、若いうちに借りることの本当のメリットは「完済年齢を定年前に設定できること」にあります。30歳で35年ローンを組めば完済は65歳。45歳で34年ローンを組むと完済は79歳となり、年金生活に入ってからの返済が10年以上残ります。借入額の上限より、この差のほうが家計への影響は大きくなります。

実際にローンを組んでいる人の年齢は下がっている

住宅金融支援機構が2026年7月24日に公表した「2025年度フラット35利用者調査」によると、利用者の平均年齢は43.3歳(前年度から1.2歳低下)。2017年度以降続いていた上昇傾向が反転しました。「30歳代以下」の利用割合は45.1%(前年度比+4.9ポイント)と大きく伸びています。

 

5. 住宅ローンはいくら払ってる?最新の実データ

「みんないくら借りて、いくら払っているのか」は、公的な調査で確認できます。ここでは2025年度フラット35利用者調査(住宅金融支援機構・2026年7月24日公表/集計対象35,553件)の数値を使います。

3,357万円
平均融資金(全国・前年度比+5.6%)
123,800円
1か月あたり平均予定返済額(全国・前年度比+4.7%)
22.8%
平均総返済負担率(全国・前年度比−0.4ポイント)
716万円
平均世帯年収(全国・前年度比+47万円)

出典:住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表)。融資金はフラット35(買取型・保証型)の融資金額です。

首都圏は全国平均より高い

東京・一都三県を含む首都圏は、全国平均を上回ります。

表3:2025年度フラット35利用者の主要指標(全国 vs 首都圏)
項目 全国 首都圏 差
平均世帯年収 715.9万円 761.5万円 +45.6万円
平均所要資金 4,202.9万円 4,792.3万円 +589.4万円
平均融資金 3,357.0万円 3,629.5万円 +272.5万円
平均手持金(頭金) 551.2万円 731.6万円 +180.4万円
年収倍率 6.6倍 7.1倍 +0.5倍
1か月あたり予定返済額 123,800円 134,900円 +11,100円
総返済負担率 22.8% 23.2% +0.4ポイント
平均年齢 43.3歳 43.0歳 −0.3歳

出典:住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表)。首都圏は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県。年収倍率は所要資金を世帯年収で除した数値です。

住宅の種類によって借入額は大きく違う

図3:融資区分別の平均融資金(2025年度・全国)
単位:万円 バーの長さは最大値4,379万円を100%とした相対値
土地付注文住宅
 
4,379
マンション
 
4,011
建売住宅
 
3,486
注文住宅
(建物のみ)
 
3,248
中古マンション
 
2,730
中古戸建
 
2,402
土地付注文住宅 新築分譲 注文住宅 中古住宅
【注記】「注文住宅」は建物のみを新築する場合(土地をすでに所有しているケース)、「土地付注文住宅」は土地の取得を伴うケースです。2025年度は「中古住宅」(中古マンション+中古戸建)の利用割合が35.9%と最も高く、融資区分別で最多になりました。価格の上昇を受け、中古を選ぶ人が増えていることがうかがえます。
【出典】住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表)

6. 変動金利とフラット35、毎月いくら違う?

旧版では「固定金利1.5%」1本で毎月返済額を示していましたが、2026年は変動と固定でまったく異なる金額になります。実勢金利で比較します。

表4:借入額別 毎月返済額の比較(35年・元利均等・ボーナス返済なし)
借入額 変動金利
年1.082%
フラット35
年3.290%
毎月の差 総返済額の差
(35年間)
2,500万円 71,531円 100,304円 +28,773円 +約1,208万円
3,000万円 85,837円 120,365円 +34,528円 +約1,450万円
3,500万円 100,143円 140,426円 +40,282円 +約1,692万円
4,000万円 114,449円 160,486円 +46,037円 +約1,934万円
4,500万円 128,756円 180,547円 +51,792円 +約2,175万円
5,000万円 143,062円 200,608円 +57,546円 +約2,417万円

※2026年8月時点の金利(変動:メガバンク3行平均1.082%/フラット35:3.290%)が完済まで変わらないと仮定した試算です(自由住宅NAVI編集部)。変動金利は将来上昇する可能性があり、この差額がそのまま得になるわけではありません。

変動金利を選ぶなら、上昇後の返済額も確認する

変動金利の毎月返済額が低いのは事実ですが、金利が上がれば返済額も上がります。日本銀行は今後も政策金利を引き上げる方針を維持しており、2026年6月の利上げ分は多くの銀行で秋以降に反映される見込みです。

図4:金利が上昇した場合の毎月返済額(借入3,500万円・35年)
単位:円/月 バーの高さは最大値134,698円を200pxとした相対値
100,143
 
107,165
 
115,942
 
125,123
 
134,698
 
1.082%
(現在)
1.5%
2.0%
2.5%
3.0%
2026年8月の水準 +0.5〜1.0% +1.5% +2.0%
【注記】借入当初から各金利が適用されると仮定した単純比較です。実際の変動金利は返済途中で見直されるため、この通りにはなりません。多くの銀行には毎月返済額の急変を抑える「5年ルール」「125%ルール」がありますが、返済額が据え置かれても利息の支払いは増えるため、元金の減りが遅くなる点に注意が必要です。
【出典】自由住宅NAVI編集部試算
判断の目安

2026年8月時点で、変動金利とフラット35の差は年2.21%です。政策金利の引き上げが通常0.25%刻みであることを踏まえると、この差が埋まるには約9回の追加利上げが必要という計算になります。

ただしこれは「現時点の金利差」にすぎません。金利上昇を許容できる家計の余力があるかどうかが実際の判断軸です。返済額が2〜3万円増えても生活が成り立つなら変動、返済額を完全に確定させたいならフラット35、という整理が現実的でしょう。

7. 住宅ローンの審査内容とポイント

住宅ローンの審査は、仮審査(事前審査)→本審査の流れで進みます。仮審査は即日〜1週間程度、本審査は2〜3週間程度が目安です。主に次の項目がチェックされます。

表5:住宅ローン審査の主なチェック項目
審査項目 見られる内容 対策のポイント
年収・勤続年数 返済に十分な収入があるか、その収入に安定性があるか。勤続年数が参考にされます 審査中および審査直前の転職は避ける。多くの金融機関が勤続1年以上を目安とします
年齢 借入時20歳以上・70歳未満、完済時80歳未満が一般的。フラット35は申込時70歳未満・完済時80歳未満と公表されています 45歳以降は返済期間が縮むため、頭金の準備や親子リレー返済の検討が有効です
返済負担率 年収に占める年間返済額の割合。フラット35は年収400万円未満30%以下、400万円以上35%以下と公表。審査は年3〜4%程度の審査金利で計算されます 自動車ローン・カードローン・奨学金・リボ払いもすべて合算されます。可能なものは事前に完済しておく
個人信用情報 クレジットカードや各種ローンの支払い履歴。延滞などの記録はマイナスに作用します 申込前に携帯電話端末の分割払いを含め、支払い遅れがないか確認する
団体信用生命保険 過去3年程度の病歴・治療歴の告知が必要。健康状態によっては加入できない場合があります 加入条件が緩和された「ワイド団信」や、団信加入が任意のフラット35を検討する
担保評価 購入する物件の価値が借入額に対して著しく低くないか。耐震基準への適合など物件のスペックも確認されます 本審査で評価が出るため、物件選びの段階で不動産会社に確認しておく

※返済負担率・審査金利の具体的な基準は多くの金融機関で非公表です。上表はフラット35の公表要件と一般的な実務をもとに整理したものです。

8. 住宅ローンが足りない・借りられないときは

希望する借入額に届かない場合、次の方法が考えられます。

◆夫婦で借りる(ペアローン・収入合算)

夫だけ、または妻だけを申込者にするのではなく、夫婦2人の収入を合算して申し込む方法です。年収500万円同士の夫婦であれば、単独では年収倍率が10倍になる5,000万円の借入も、2人で組めば5倍まで下がり、審査に通りやすくなります。

表6:夫婦で借りる3つの方法の違い
方式 契約の形 住宅ローン減税 注意点
ペアローン 夫婦それぞれが債務者となり、2本のローンを組む 2人とも適用可 契約が2本になるため、事務手数料・登記費用が2重にかかります
連帯債務 1本のローンを2人で連帯して返済する 2人とも適用可 取扱いのない金融機関もあります。フラット35は対応しています
収入合算
(連帯保証)
一方が債務者、他方が連帯保証人になる 債務者のみ適用 連帯保証人は減税を受けられません。合算できる収入に上限(半額まで等)を設ける金融機関もあります

※産休・育休によって収入が減る期間が生じることを見込み、合算できる年収を一定割合に制限する金融機関があります。取扱いは金融機関ごとに異なるため、事前にご確認ください。

◆親子リレー返済を使う

親子リレー返済は、親が借入を始め、子が返済を引き継ぐ方式です。フラット35では、親子リレー返済を利用する場合、申込者が満70歳以上でも申し込めます(後継者の申込時年齢が満70歳未満であることが条件)。年齢の制約で返済期間が取れない場合の選択肢になります。

◆頭金を増やす/借入額を見直す

2025年度フラット35利用者の平均手持金(頭金)は全国551.2万円、首都圏731.6万円。所要資金に占める割合は全国13.1%、首都圏15.3%です。頭金を増やせば借入額が減り、返済負担率が下がるため審査に通りやすくなります。フラット35は融資比率9割以下のほうが低い金利が適用される点も覚えておくとよいでしょう。

◆借入時期を早める

第4章で見たとおり、45歳を過ぎると返済期間が縮み、借入上限も下がります。また完済年齢が定年後にずれ込むと、年金生活での返済が必要になります。「収入が増えて貯金が貯まってから」と考えているうちに条件が悪くなる可能性は、頭に入れておいてください。

 

9. 【2026年最新】住宅ローン減税は5年延長された

令和8年度税制改正により、住宅ローン減税の適用期限が5年間延長されました。対象となるのは入居日が令和8年(2026年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までです。年末のローン残高の0.7%を所得税(一部は翌年の住民税)から控除する仕組みは変わりません。

表7:住宅ローン減税の借入限度額(新築住宅・2026年以降入居)
住宅の性能区分 借入限度額 子育て世帯・若者夫婦世帯 控除期間
長期優良住宅 4,500万円 5,000万円 13年間
低炭素住宅 4,500万円 5,000万円 13年間
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 4,500万円 13年間
省エネ基準適合住宅 2,000万円 3,000万円 13年間※

※子育て世帯=19歳未満の扶養親族がいる方。若者夫婦世帯=配偶者のいる40歳未満の方、または40歳未満の配偶者のいる40歳以上の方。
※省エネ基準適合住宅は令和10(2028)年以降は適用対象外。ただし2027年末までに建築確認を受けた住宅、または2028年6月30日までに建築された住宅は借入限度額2,000万円・控除期間10年間となります。
※上表は新築住宅・買取再販住宅の場合です。既存(中古)住宅は借入限度額・控除期間がこれと異なりますので、中古を検討中の方は国土交通省の「既存住宅を取得する」ページをご確認ください。
※入居日が令和10(2028)年以降の場合、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンに建つ新築住宅は適用対象外となります(建替え・既存住宅・リフォームは対象)。
出典:国土交通省「住宅ローン減税」(2026年6月更新)

2026年の改正で押さえるべき4点
  1. 適用期限が2030年12月31日入居分まで5年延長されました
  2. 床面積要件が新築・既存ともに40㎡以上に緩和されました(合計所得金額1,000万円超の方、子育て世帯等への上乗せ措置を利用する方は50㎡以上)。住戸面積が小さくなりがちな東京23区では、この緩和で対象に入るケースが増えます
  3. 省エネ性能の高い既存(中古)住宅への支援が拡充され、借入限度額の引き上げ・控除期間13年への拡充が行われました
  4. 建築確認が令和10(2028)年以降の省エネ基準適合住宅は適用対象外になります。また入居日が令和10年以降の場合、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンに建つ新築住宅も対象外です

そのほかの主な要件として、合計所得金額2,000万円以下であること、住宅の引き渡しまたは工事完了から6か月以内に入居すること、借入金の償還期間が10年以上であることなどがあります。適用を受けるには入居した年分の確定申告が必要です(給与所得者は2年目以降、年末調整で控除を受けられます)。

10. 住宅ローンの選び方|商品名ではなく基準で選ぶ

旧版では具体的な金融機関名と商品を挙げて紹介していましたが、2026年は金利の改定が頻繁で、金利水準の順位が短期間で入れ替わります。また金融機関の統合・商号変更も進んでいます。ここでは個別商品の推奨ではなく、選ぶときの基準を整理します。

基準1:金利タイプ

表8:金利タイプ別の特徴と向いている人
金利タイプ 仕組み 2026年8月の水準 向いている人
変動型 短期プライムレートを基準に年2回見直し。金利が上がれば返済額も上がります 年0.9〜1.3%台
(メガバンク平均1.082%)
返済に余力があり、金利上昇を許容できる方。返済期間が短い方
固定特約型
(10年固定など)
一定期間だけ金利を固定し、期間終了後に再選択または変動へ移行 年3.3〜4.4%台
(10年固定メガバンク平均3.780%)
教育費など、一定期間は返済額を確定させたい方
全期間固定型
(フラット35など)
完済まで金利・返済額が変わりません 年3.290%
(フラット35)
将来の住居費を確定させたい方。収入に変動がある自営業・法人役員の方

※2026年8月時点では、10年固定より全期間固定(フラット35)のほうが低い水準にあります。「期間が長い=金利が高い」とは限らないため、必ず同じ月の実行金利で比較してください。出典:モゲチェック住宅ローン金利インデックス(2026年8月)

基準2:団信(団体信用生命保険)の内容

団信は大きく一般団信・ワイド団信・疾病団信の3種類に分かれます。疾病団信にはがん保障、3大疾病保障、8大疾病保障、11疾病保障、全疾病保障などがあり、保障範囲は名称からは判断できません。たとえば「がんと診断された時点で保険金が下りるがん保障」は、全疾病保障には含まれていないことがあります。

金利に0.1〜0.2%上乗せして付けるタイプと、無料で付くタイプがあります。表面金利が少し高くても、保障を含めた実質的な条件では有利になる場合があるため、金利だけで比較しないことが大切です。

基準3:返済方法

返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。元利均等返済は元金と利息を合わせた毎月の支払額が一定になる方法で、多くの方が利用しています。元金均等返済は毎月返済する元金が一定で、返済当初の負担が大きい代わりに総返済額を抑えられます。

基準4:諸費用の総額

住宅ローンを組むときには、事務手数料・保証料・印紙税・登記費用などがかかります。事務手数料には「定額型」と「借入額の2.2%」などの「定率型」があり、金利が低い商品ほど定率型が多い傾向です。金利だけでなく、諸費用を含めた総額で比較してください。

11. 東京・一都三県で住宅ローンを組むときの注意点

東京・神奈川・埼玉・千葉の一都三県(首都圏)は、住宅価格が全国平均を大きく上回ります。2025年度フラット35利用者調査では、首都圏の平均所要資金は4,792.3万円(全国比+589.4万円)、年収倍率は7.1倍(全国6.6倍)でした。

首都圏で借りるときの3つのポイント
  1. 年収倍率7倍が実務上の目安になります。首都圏の平均は7.1倍とすでにこの水準にあります。金利上昇局面では、余力を持たせるためにこれ以上は伸ばさない判断も検討に値します
  2. 東京23区は住宅ローン減税の床面積緩和の恩恵が大きい地域です。2026年入居分から要件が40㎡以上に緩和されたため、コンパクトな住戸でも対象に入るケースが増えます(合計所得金額1,000万円超の方は50㎡以上)
  3. 頭金の水準が全国より高くなっています。首都圏の平均手持金は731.6万円(所要資金の15.3%)。物件価格が高いぶん、自己資金の準備も重くなる点を資金計画に織り込んでください

よくある質問

Q. 住宅ローンはいくらまで借りられますか?
A. 年収500万円で約3,790万円が上限の目安です(返済負担率35%・審査金利3.0%・35年・元利均等返済で試算。審査金利は各行非公表で実務上は年3〜4%程度とされ、高い金融機関ではこれより下がります)。ただしこれは審査上の上限であり、実際にフラット35を利用した人の平均総返済負担率は22.8%です。返済負担率20%で計算すると、年収500万円の無理のない借入額は約2,170万円となります。なお借入可能額の計算には、自動車ローン・カードローン・奨学金・クレジットカードのリボ払いなど、他のすべての借入の返済額も含まれます。
Q. 審査金利とは何ですか?なぜ実際の金利で計算しないのですか?
A. 審査金利とは、金融機関が借入可能額を審査するときだけに使う、実際の適用金利より高く設定された金利のことです。具体的な水準は各金融機関とも非公表ですが、実務上は年3〜4%程度が用いられるとされています。住宅ローンは返済期間が最長35年と長く、その間に金利が上昇する可能性があるため、将来の金利上昇に耐えられるかを確認する目的で高めの金利をあてて計算します。そのため「今の変動金利1%で計算した借入可能額」は、実際の審査結果より大きく出ます。
Q. 住宅ローンは何歳まで組めますか?
A. フラット35は申込時70歳未満・完済時80歳未満と住宅金融支援機構が公表しています。民間金融機関も完済時80歳未満とするのが一般的で、一部に85歳未満とする商品もあります。この基準から逆算すると、44歳までは35年ローンを組めますが、45歳では34年、50歳では29年と期間が縮みます。なお親子リレー返済を利用する場合、フラット35は満70歳以上でも申し込めます(後継者の申込時年齢が満70歳未満であることが条件)。
Q. みんな住宅ローンをいくら借りて、毎月いくら払っていますか?
A. 住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(2026年7月24日公表)によると、全国平均で融資金3,357万円、1か月あたりの予定返済額は123,800円、総返済負担率は22.8%です。首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)はさらに高く、融資金3,629.5万円、毎月134,900円、総返済負担率23.2%となっています。平均世帯年収は全国715.9万円、首都圏761.5万円、年収倍率は全国6.6倍、首都圏7.1倍です。
Q. 2026年は変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?
A. 一律の正解はなく、金利上昇を家計が許容できるかで判断します。2026年8月時点で変動金利(メガバンク平均)は年1.082%、フラット35は年3.290%で、差は年2.21%。借入3,500万円・35年なら毎月約4.0万円、総額約1,692万円の差になります。この差が埋まるには政策金利の追加利上げが約9回(0.25%×9)必要な計算です。返済額が2〜3万円増えても生活が成り立つなら変動、将来の住居費を完全に確定させたいならフラット35という整理が現実的です。日本銀行は今後も利上げを進める方針を維持しているため、変動を選ぶ場合は上昇後の返済額を必ず確認してください。
Q. 住宅ローン減税は2026年も使えますか?
A. 使えます。令和8年度税制改正により、適用期限が5年間延長され、令和8年(2026年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までに入居した方が対象となりました。年末のローン残高の0.7%を所得税(一部は翌年の住民税)から控除する仕組みで、控除期間は新築住宅等が原則13年、既存住宅が10年です。借入限度額は住宅の性能によって異なり、長期優良住宅・低炭素住宅で4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)、ZEH水準省エネ住宅で3,500万円(同4,500万円)となっています。床面積要件も40㎡以上に緩和されました。
Q. 夫婦で住宅ローンを借りるとどうなりますか?
A. 収入を合算できるため、借入可能額が増え、審査にも通りやすくなります。方法は3つあり、ペアローン(夫婦それぞれが債務者となり2本のローンを組む)、連帯債務(1本のローンを2人で連帯して返済)、収入合算・連帯保証(一方が債務者、他方が連帯保証人)です。住宅ローン減税は、ペアローンと連帯債務なら2人とも受けられますが、連帯保証の場合は債務者のみとなります。なお産休・育休で収入が減る期間を見込み、合算できる年収を一定割合に制限する金融機関もあります。
Q. 頭金はいくら用意すればよいですか?
A. 2025年度フラット35利用者の平均手持金は全国551.2万円(所要資金の13.1%)、首都圏731.6万円(同15.3%)です。フラット35は融資比率9割以下だと低い金利が適用されるため、物件価格の1割を目安に準備すると条件が有利になります。ただし住宅ローンは団信が付き、住宅ローン減税も使える借入であるため、頭金を入れすぎて手元資金が不足するのは避けたいところです。引越し費用・家具家電・登記費用・火災保険料などの諸費用を残したうえで、頭金の額を決めてください。

まとめ|「借りられる額」ではなく「返せる額」から逆算する

2026年の住宅ローンは、金利環境が大きく変わりました。フラット35は年3.290%と2018年以降の最高水準にあり、変動金利との差は年2.21%まで開いています。旧版で前提としていた「固定金利1.5%」は、もはや現実の選択肢ではありません。

この記事で確認したポイントを整理します。

2026年に住宅ローンを組むときの要点
  1. 借入可能額は審査金利(各行非公表・年3〜4%程度)で決まる。年収500万円で約3,790万円が上限の目安(審査金利3.0%で試算)
  2. 「借りられる額」と「返せる額」は違う。実際の利用者の平均総返済負担率は22.8%。返済負担率20%で計算すると、年収500万円なら約2,170万円
  3. 年齢が効くのは45歳から。44歳までは35年ローンが組めるが、50歳では最長29年に縮む。若いうちに借りる本当のメリットは、完済年齢を定年前に置けること
  4. 住宅ローン減税は2030年末入居分まで延長。床面積要件も40㎡以上に緩和され、東京23区のコンパクトな住宅も対象に入りやすくなった
  5. 金利タイプは家計の余力で選ぶ。返済額が2〜3万円増えても成り立つなら変動、住居費を確定させたいなら全期間固定

マイホーム購入や住宅ローンの借入を「ある程度収入が高くなり、貯金が貯まってから」と考える方は少なくありません。ただし2026年は、金利が上昇局面にあり、住宅価格も上がり続けています。2025年度のフラット35利用者の平均所要資金は、いずれの融資区分でも前年度を上回りました。「待つ」ことにもコストがかかる局面である点は、判断材料に入れておいてください。

とはいえ、もっとも大切なのは上限まで借りることではなく、完済まで無理なく返し続けられる計画を立てることです。東京・一都三県で家づくりをご検討中の方は、物件と資金計画の両方をあわせてご相談ください。

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出典・参考情報

※本記事の借入可能額・毎月返済額の試算は、自由住宅NAVIが元利均等返済・ボーナス返済なしの条件で算出した目安です。
審査金利・返済負担率の具体的基準は金融機関ごとに異なり、多くは非公表であるため、実際の借入可能額は必ず金融機関の事前審査でご確認ください。
※金利は2026年8月時点の水準です。住宅ローン金利は毎月改定されるため、実行月の金利を必ずご確認ください。
※本記事は2026年8月20日時点の公表情報にもとづいています。法令・税制・金利は改定されることがあります。実際のご計画にあたっては、必ず各制度の公式情報および専門家の判断をご確認ください。