コラム

高品質な注文住宅を建てられる会社の比べ方|ハウスメーカーと工務店を耐震等級・断熱等級・評価書・保証で見る7つの物差し

高品質な注文住宅を建てられる会社の比べ方|ハウスメーカーと工務店を耐震等級・断熱等級・評価書・保証で見る7つの物差し
2026年10月12日公開
この記事でわかること
  • 高品質な注文住宅を建てられる会社かどうかは、会社の大きさや広告ではなく、耐震等級・断熱等性能等級などの「等級」と、第三者の評価書・検査・保証の「書類」で比べられます。同じ物差しで並べれば、ハウスメーカーも工務店も同じ土俵で比較できます。
  • 2016年の熊本地震で、2000年6月以降に建てられた木造住宅の倒壊率は2.2%、住宅性能表示で耐震等級3を取得していた16棟は倒壊0棟でした(国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書)。耐震等級は、地震への強さを比べる最も分かりやすい物差しです。
  • 2025年度に設計住宅性能評価書が交付された住宅は289,267戸で、新設住宅着工戸数の40.7%でした(国土交通省 2026年7月17日公表)。10年連続で増えており、「評価書を出せるか」は会社を比べる現実的な基準になっています。
  • 2025年4月から、すべての新築住宅に省エネ基準(断熱等性能等級4・一次エネルギー消費量等級4)への適合が義務になりました。等級4は「最低限」です。ZEH水準は断熱等性能等級5で、東京など6地域の戸建てでは外皮平均熱貫流率(UA値)0.60以下が目安になります。
  • 引渡し後10年間、構造と雨漏りの欠陥は法律でどの会社も責任を負います(品確法第94条・第95条)。差が出るのは、10年を超える保証・定期点検の時期・検査の記録を書面で示せるかどうかです。

1. 高品質な注文住宅とは何か|品質を7つの物差しに言い換える

高品質な注文住宅とは、地震・暑さ寒さ・劣化への強さが決められた等級で示され、その等級どおりに建てられたことを第三者が確かめ、引渡し後も記録と保証で裏づけられている住宅のことです。「しっかりした家」「品質にこだわる会社」という言葉は、どの会社も使います。言葉では比べられないので、国の制度にある物差しに言い換えます。

日本で高品質な注文住宅を建てられるハウスメーカーや工務店を比較するとき、使える物差しは次の7つです。どれも、会社から書類で受け取って確かめられます。

高品質な注文住宅の会社を比べる7つの物差し
物差し 何が分かるか 確かめる書類 根拠になる制度
1. 耐震等級 地震で倒れにくいか(等級1〜3) 構造計算書または壁量計算書、住宅性能評価書 品確法の住宅性能表示制度
2. 断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級 暑さ寒さと光熱費(断熱は等級1〜7) 外皮計算書(UA値)、省エネ計算書 住宅性能表示制度、建築物省エネ法
3. 劣化対策等級・維持管理対策等級 構造の傷みにくさ、配管の点検・交換のしやすさ 住宅性能評価書 住宅性能表示制度
4. 第三者の評価書 上の等級を、会社ではなく評価機関が確かめたか 設計住宅性能評価書・建設住宅性能評価書 品確法の住宅性能表示制度(登録住宅性能評価機関)
5. 長期優良住宅の認定 長く使うための基準と30年以上の維持保全計画があるか 認定通知書、維持保全計画 長期優良住宅法
6. 検査と記録 工事の途中で誰が何回検査し、写真と記録が残るか 検査済証、工事監理報告書、検査記録・施工写真 建築基準法第7条・第7条の3、建築士法第20条
7. 保証と点検 10年の責任の裏づけと、その先の保証・点検の時期 保険付保証明書、保証書、点検計画 品確法第94条〜第97条、住宅瑕疵担保履行法

1〜3が「どれだけの性能で建てるか」、4〜5が「それを誰が認めたか」、6〜7が「その通りに建ち、守られるか」です。会社の比較は、この順に書類をそろえていくと迷いません。耐震等級などの各等級の詳しい意味は「住宅性能評価書は取るべき?」で扱っています。

打合せ机に並べた住宅の書類を指さして確かめる夫婦の手元

2. 耐震性はどう比べる?|耐震等級3と熊本地震の被害

耐震等級とは、住宅性能表示制度で建物の地震への強さを3段階で示す等級のことです。等級1は建築基準法が求める水準(数百年に一度の極めて稀な地震で倒壊しない)、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の地震力に耐える強さを指します。

等級の差が実際の被害にどう出たかは、2016年の熊本地震の調査で確かめられています。益城町中心部で日本建築学会が行った悉皆調査では、木造建築物の倒壊率が建てられた時期によって大きく分かれました。

図1:熊本地震(2016年)で倒壊した木造建築物の割合
建築時期・耐震等級別/単位:%
28.2
 
8.7
 
2.2
 
0.0
 
1981年
5月以前
(旧耐震)
1981年6月〜
2000年5月
2000年
6月以降
うち
耐震等級3
(16棟)

出典:国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書のポイント」(2016年9月30日)。益城町中心部の日本建築学会による悉皆調査。耐震等級3は住宅性能表示制度で等級3を取得していた住宅。棒の高さは割合そのものです。

旧耐震の28.2%に対し、2000年6月以降は2.2%まで下がり、耐震等級3の16棟は倒壊0棟、14棟(87.5%)が無被害でした。2000年6月以降に倒壊した7棟のうち3棟は、接合部が現行の仕様になっていなかったことが要因とされています。つまり、等級の高さと、等級どおりに接合部まで施工されていることの両方が効きます。なお、国土交通省は2026年8月から「令和8年熊本地震」の建築物構造被害の原因分析を行う委員会を開いており、その結果は2026年10月12日時点では公表されていません。

会社を比べるときは、次の3点を聞きます。

  • 標準の耐震等級はいくつか。「等級3相当」なのか、評価書で等級3を取得するのか
  • 木造2階建てでも構造計算(許容応力度計算)をするのか、壁量計算で確かめるのか
  • 接合部の金物や柱の太さなど、構造の仕様を図面で示せるか

「等級3相当」と「等級3」の違い
「相当」は、会社が自社の計算で等級3と同じ水準だと説明しているもので、評価機関の評価書はありません。評価書のある等級3は、地震保険の耐震等級割引(等級3で50%)や、長期優良住宅の認定にそのまま使えます。

3. 断熱・省エネはどう比べる?|等級4は義務の水準

断熱等性能等級とは、壁・床・屋根・窓から逃げる熱の少なさを7段階で示す等級のことです。数値は外皮平均熱貫流率(UA値)で表し、小さいほど熱が逃げにくい家です。2025年4月以降に着工する住宅は、等級4(省エネ基準)への適合が義務になりました。

断熱等性能等級と耐震等級の段階(戸建住宅)
等級 断熱等性能等級のUA値(6地域) 位置づけ
断熱 等級4 0.87以下 省エネ基準。2025年4月から新築の義務
断熱 等級5 0.60以下 ZEH水準(2022年4月施行)
断熱 等級6 0.46以下 2022年10月施行の上位等級
断熱 等級7 0.26以下 2022年10月施行の最上位等級

出典:国土交通省「住宅性能表示制度の省エネ上位等級の創設」ほか。6地域は東京23区など首都圏の多くの市区が入る地域区分です。UA値の単位はW/㎡K。

等級4は「法律で建てられる最低限」です。国土交通省は、建物の省エネ基準を遅くとも2030年までに大きく引き上げる方針を示しています。比べるときは、標準の断熱等級が4なのか5以上なのか、等級を上げるといくら増えるのかを、外皮計算書とあわせて見積りで出してもらいます。補助金との関係は「GX志向型住宅とは」で扱っています。

4. 性能は誰が確かめる?|住宅性能評価書と長期優良住宅

住宅性能評価書とは、国に登録された第三者の評価機関が、耐震・劣化・省エネなどの等級を評価して交付する書類のことです。設計図の段階で評価する「設計住宅性能評価書」と、工事中と完成時に現場を検査して評価する「建設住宅性能評価書」の2種類があります。

評価書を取る住宅は年々増えています。2025年度に設計住宅性能評価書が交付された住宅は289,267戸(うち一戸建て139,383戸)で、制度開始以来の最多でした。

図2:設計住宅性能評価書の交付割合
着工戸数に対する割合/単位:%
27.7
 
27.8
 
28.2
 
30.8
 
32.8
 
34.2
 
40.7
 
2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
2023
年度
2024
年度
2025
年度

出典:国土交通省 報道発表「令和7年度の住宅性能表示制度の実施状況について」(2026年7月17日)。新設住宅着工戸数に対する設計住宅性能評価書の交付戸数の割合。棒の高さは割合そのものです。

同じ2025年度に、建設住宅性能評価書(新築)は198,584戸(うち一戸建て83,750戸)に交付されています。設計の評価だけで終わる住宅もあるため、比べるときは「設計と建設の両方を取るか」まで確かめます。建設住宅性能評価では、3階建て以下の住宅で、基礎配筋工事の完了時・躯体工事の完了時・下地張りの直前・竣工時の4回、評価機関が現場を検査します。

長期優良住宅とは、長く良い状態で使うための基準を満たし、所管行政庁の認定を受けた住宅のことです。一戸建ての主な基準は、耐震等級2以上、断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6、劣化対策等級3に追加の措置、維持管理対策等級3、30年以上の維持保全計画などです。2025年度に認定を受けた新築一戸建ては155,838戸で、新設住宅着工戸数の49.8%にあたります。認定の詳しい基準と税の優遇は「長期優良住宅とは?」をご覧ください。

5. 工事の品質はどう確かめる?|検査の回数と記録

工事の品質とは、図面と等級で約束した性能が、現場で実際にそのとおり施工されているかどうかです。熊本地震で2000年以降の倒壊の要因に接合部の施工が挙がったように、設計が良くても現場で崩れれば性能は出ません。工事の品質は、誰が・いつ・何回検査し、記録を残すかで比べます。

注文住宅の工事中・完成時に行われる主な検査
検査 誰が行うか 時期・回数 すべての住宅で行われるか
完了検査 建築主事または指定確認検査機関 工事完了から4日以内に申請、受理から7日以内に検査 行われる(検査済証の交付)
中間検査 建築主事または指定確認検査機関 特定行政庁が指定した工程。東京都が特定行政庁の区域では地上3階建て以上の建築物が対象で、木造は屋根工事の工程 地域と規模による(23区は区ごとに独自に指定)
瑕疵保険の現場検査 住宅瑕疵担保責任保険法人 基礎配筋時・躯体工事完了時など 保険を使う会社の住宅で行われる
建設住宅性能評価の検査 登録住宅性能評価機関 3階建て以下で4回(基礎配筋・躯体・下地張り直前・竣工) 建設住宅性能評価書を取る住宅だけ
工事監理 建築主が依頼した建築士 工事の段階に応じて随時。終了後に報告書で報告 建築士による工事監理が必要な建物で行われる
社内検査 施工会社(現場監督・品質管理部門) 会社ごとに決める 会社による

出典:建築基準法第7条・第7条の3、東京都都市整備局「中間検査」(平成19年東京都告示第765号)、住宅の品質確保の促進等に関する法律施行規則第5条・第6条、建築士法第20条。

東京23区の狭小地で3階建てを選ぶ場合は、中間検査の対象になる区が多いので、検査の時期が工程表に入っているかも確かめます。会社を比べるときに聞くのは、「社内検査は何回で、検査の記録と施工写真を引渡し時に渡してもらえるか」です。建設業者は、住宅の新築工事の契約書面や完成図・打合せ記録を引渡しから10年間、建築士事務所は工事監理報告書を15年間保存する決まりがありますが、施工写真は法令上の保存対象に入っていません。写真をもらえるかは会社によって差が出ます。現場監督の役割は「現場監督の品質管理とは?」で詳しく扱っています。

建築中の木造住宅で、柱と梁の接合部の金物を巻尺で確かめる現場の担当者

6. 保証は会社でどこが違う?|10年の責任と、その先

住宅の保証とは、引渡し後に見つかった欠陥を会社が直す責任と、その費用を裏づける保険・供託の仕組みのことです。新築住宅では、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、引渡しから10年間、請負人・売主が責任を負うことが法律で決まっています(品確法第94条・第95条)。これより短くする特約は無効です。

この10年の責任は、住宅瑕疵担保履行法によって、保険への加入か保証金の供託で裏づけることが義務になっています。保険の場合、保険金額は2,000万円以上、期間は引渡しから10年以上です。2019年3月までに保険金の支払いが終わった事故のうち、93%が雨水の浸入を防止する部分、7%が構造耐力上主要な部分でした。品質の差は、まず雨漏りに出やすいということです。

保証で「どの会社も同じ部分」と「差が出る部分」
項目 内容 会社による差
構造・雨漏りの10年の責任 品確法で義務。短くする特約は無効 なし(どの会社も同じ)
10年の責任の裏づけ 瑕疵保険(保険金額2,000万円以上)または供託 なし(どちらかが義務)
責任期間の延長 特約で引渡しから20年以内まで延ばせる(品確法第97条) あり
10年を超える保証 有償の点検・補修を条件に延長する仕組みなど あり(条件と費用を確かめる)
定期点検 点検の時期(例:引渡し後の何か月・何年)と内容 あり
紛争になったとき 建設住宅性能評価書か瑕疵保険のある住宅は、住宅紛争審査会のあっせん・調停・仲裁を1万円で申請できる 評価書・保険の有無で差

「長期保証」をうたう会社は多いですが、比べるときは年数ではなく、延長の条件(有償の点検や補修工事が必要か)と、点検の時期を保証書で確かめます。引渡し前に自分で確かめる点は「新築の引渡し前に確認すること」にまとめています。

7. ハウスメーカーと工務店はどう比べる?|会社のタイプ別の見方

ハウスメーカーと工務店の違いとは、広い地域で商品と仕様を規格化して建てる会社か、限られた地域で一棟ずつ設計・施工する会社かの違いです。会社の大きさそのものは品質を保証しません。ここまでの7つの物差しで、同じ書類を出してもらえば比べられます。

実際に注文住宅を建てた人が、建てる会社をどう探したかを見ると、インターネットと住宅展示場が同じ割合で並んでいます。

図3:施工者を探した方法
複数回答/単位:%
45.8
 
45.8
 
25.9
 
12.4
 
10.7
 
7.5
 
3.3
 
7.3
 
ネット
展示場
紹介
情報誌
勤め先
不動産
業者
折込
広告
その他

出典:国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査」(2026年7月17日公表)。注文住宅取得世帯(建て替えを除く)。項目名は左から、インターネット、住宅展示場、知人等の紹介、住宅情報誌、勤め先、不動産業者、折り込み広告、その他。棒の高さは割合そのものです。

同じ調査で、注文住宅を選んだ理由の1位は「信頼できる住宅メーカー・不動産業者だったから」の53.1%でした。多くの人が会社への信頼で決めていますが、その信頼を何で確かめたかは人によって違います。展示場の印象やネットの評判に、下の表の確認点を加えると、タイプの違う会社を同じ物差しで比べられます。

会社のタイプ別に見る品質の確かめ方(一般的な傾向)
会社のタイプ 品質の示し方の傾向 設計の自由度 比べるときに確かめる点
大手ハウスメーカー 商品ごとに構造と仕様を規格化し、性能値を一律に示すことが多い 商品の規格の中で選ぶ。規格外は割高になりやすい 選ぶ商品の標準の等級、評価書を取るか、規格外の変更の費用
地域の工務店 一棟ごとに計算して示す。会社によって差が大きい 高い 構造計算の有無、評価書の取得実績、社内検査の回数と記録
設計事務所+工務店 建築士が設計と工事監理を担い、施工を別の会社が行う 最も高い 工事監理の頻度と報告書、施工する工務店の保証と保険
セミオーダー住宅(自由住宅型) 建売の価格帯で、標準の構造・等級を先に決めて示す 分譲地の区画や基本の構造の範囲で、間取り・仕様・色を選べる 標準の等級と評価書の種類、変えられる範囲と締切、差額の出し方

表は会社のタイプごとの一般的な傾向をまとめたもので、個々の会社がすべて当てはまるわけではありません。

この表の最後の行にあたる自由住宅は、分譲地の区画から間取り・仕様・色までを選べる、建売の価格帯の新築一戸建てです。2023年12月以降に申請した新規の建売戸建てでは、耐震等級3・劣化対策等級3・維持管理対策等級3の取得を標準にし、設計と建設の両方の住宅性能評価書を取っています(プランの条件により該当しない場合があります)。断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級は4で、これは2025年4月から新築に義務づけられた水準です。柱は一般に多い3.5寸(10.5cm角)ではなく4寸(12cm角)を使っています。建売と注文の中間のような住まいの選び方は「セミオーダー住宅の会社の選び方」で、建売と注文の違いは「建売なのに、自分好みに変えられる」で扱っています。

8. 比べる手順|見積りの前にそろえる書類

比べる手順とは、会社の説明を聞く前に「同じ書類」を各社に頼み、その書類を並べて読む進め方のことです。見積りの金額だけを先に比べると、等級や検査の違いが価格の差に隠れてしまいます。

高品質な注文住宅の会社を比べる5つの手順
手順 やること 各社に頼む書類
手順1 標準の等級を一覧にする 標準仕様書(耐震・断熱・一次エネルギー・劣化・維持管理の等級)
手順2 等級を誰が確かめるかを聞く 評価書を取るか(設計・建設の両方か)、構造計算の方法
手順3 工事中の検査と記録を聞く 検査の時期と回数の一覧、施工写真と検査記録の引渡しの有無
手順4 保証と点検を比べる 保証書の見本、点検の時期、延長の条件と費用、瑕疵保険の保険法人名
手順5 等級を上げたときの差額を出してもらう 断熱等級5以上・評価書の取得などを入れた見積りの内訳

書類の出し方そのものが、会社の品質への向き合い方を表します。等級や検査の質問にすぐ書類で答えられる会社は、現場でも同じ記録を残している可能性が高いと考えられます。契約書で確かめる点は「注文住宅の契約の注意点」も参考にしてください。

比べやすい会社の条件
標準の等級を仕様書に数字で書いていること、設計と建設の両方の評価書を取れること、検査記録と施工写真を引渡し時に渡すこと。この3つがそろう会社なら、ハウスメーカーでも工務店でも、品質を書類で確かめながら建てられます。

注意したい説明
「等級3相当」「最高等級クラス」「業界トップレベル」のように、等級の名前に近い言葉だけで評価書の話が出ない場合は、評価書を取るか、取らない場合は計算書を見せてもらえるかを確かめてください。

白い塗り壁と木の玄関扉の新築木造2階建ての外観

9. まとめ

高品質な注文住宅を建てられる会社は、会社の名前や大きさではなく、等級・第三者の評価書・検査の記録・保証の4つの書類で比べられます。押さえる点は次の5つです。

  • 耐震等級3は、熊本地震(2016年)で16棟すべてが倒壊しなかった水準。「相当」ではなく評価書で取るかを確かめる
  • 断熱等性能等級4は2025年4月からの義務の水準。ZEH水準は等級5(6地域でUA値0.60以下)
  • 設計住宅性能評価書は新設住宅の40.7%、長期優良住宅は新築一戸建ての49.8%が取得(いずれも2025年度)
  • 工事の品質は、検査の回数と、施工写真・検査記録を引渡し時にもらえるかで比べる
  • 構造と雨漏りの10年の責任はどの会社も同じ。差は延長の条件と点検の時期に出る

10. 高品質な注文住宅の会社選びのよくある質問

Q日本で高品質な注文住宅を建てられるハウスメーカーや工務店は、何で比較すればいいですか?

A耐震等級・断熱等性能等級などの標準の等級、第三者の住宅性能評価書(設計と建設)を取るか、長期優良住宅の認定、工事中の検査と記録、保証と点検の7つの物差しで比べます。各社に同じ書類(標準仕様書・評価書の有無・検査の一覧・保証書の見本)を頼んで並べると、会社の大きさに関係なく比べられます。

Q「耐震等級3相当」と「耐震等級3」は何が違いますか?

A「相当」は会社が自社の計算で等級3と同じ水準だと説明しているもので、評価機関の評価書はありません。評価書で取得した耐震等級3は、地震保険の耐震等級割引(50%)や長期優良住宅の認定にそのまま使えます。

Q大手ハウスメーカーと工務店では、品質に差がありますか?

A会社の規模で品質は決まりません。大手は商品ごとに性能を一律に示しやすく、工務店は一棟ごとに計算するため会社による差が大きい、という傾向の違いはあります。どちらも、標準の等級・評価書・検査記録・保証書で確かめるのが確実です。

Q住宅性能評価書は取ったほうがいいですか?

A品質を第三者に確かめてもらいたいなら取る価値があります。建設住宅性能評価書を取ると、3階建て以下で4回、評価機関が現場を検査します。評価書のある住宅は、紛争になったときに住宅紛争審査会のあっせん・調停・仲裁を1万円で申請でき、地震保険の割引にも使えます。2025年度は新設住宅の40.7%が設計住宅性能評価書を取得しています。

Q建売住宅と注文住宅のどちらか一方に決めきれないときは、どうすればいいですか?

A迷いを「間取りや仕様を選びたい」と「品質と価格を先に確かめたい」に分けてみてください。両方なら、標準の等級と評価書が先に決まっていて、その上で間取り・仕様・色を選べるセミオーダー住宅(自由住宅のような建売と注文の中間の方式)が合います。変えられる範囲と締切を書面で確かめてから決めると安心です。

Q引渡し後の保証は、会社によって違いますか?

A構造と雨漏りの10年の責任は品確法で決まっていて、どの会社も同じです。違いが出るのは、10年を超える延長の条件(有償の点検や補修が必要か)、定期点検の時期、施工写真や検査記録を渡してもらえるかです。保証書の見本を契約前にもらって比べてください。

会社ごとの「品質の説明」が比べにくいと感じたら、等級と評価書の書類を並べるところから一緒に整理できます。

自由住宅では、東京23区とその周辺で、耐震等級3などの標準の等級と評価書をご確認いただいたうえで、分譲地の区画から間取り・仕様・色までをご一緒に決める家づくりのご相談をお受けしています。打合せは何回でも無料です。

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